中途発達障害はこうして生き残る

社会に出てから発達障害と発覚したことを中途発達障害と題し、中途発達障害者である私の生き残りかたをメインに記すものである

第八話 暇との付き合い方

アプリゲームを禁止された筆者は急に暇になります。
暇だ、やることがない、寝ようということで昼寝をすることが多くなります。
いくら寝ても夜も眠れるという不思議体験をします。

あまりにも暇すぎたのでプールに行くことにしました。(唐突)
幸いにも市営の運動施設があってそこでプールが利用できます。
さらに、障害者手帳を持っているため利用料が免除されるということも大きな理由でした。
ランチパスポートとプールの二大看板となった外出日なのですが、如何せんプールなどほぼ十年ぶりのことで勝手が違うことに気づけない筆者は昔のように無謀な泳ぎを繰り返すのでした。その結果、プールの翌日は一日寝ているというお粗末な結果になり、それを看病させられる妻の心労はたまっていく一方なのでした。

「自分がつかれていることに気づけない」ということも、発達障害の症状としては珍しくないもので、ありとあらゆる自分のことに気づきにくい特質であると言えます。
痛み、空腹、つらみ、体調悪い、などの不具合お知らせ機構がまったく機能していないので急にダウンするといったことがままあります。電池切れのおもちゃでさえ、その兆候を示すというのに一体どうなっているのか、急に電源抜かれたPCみたいな感じですかね。

本人はただ倒れているだけですからそりゃいいでしょうよ、問題はそれを看病しなきゃいけない人です。さっきまで平気だったのに急にダウンするのでなんでやねんとなります。
それに付き合わされる身にもなれと言いたいことこの上なしでしょう。

第七話 発達障害との付き合い方がわからない

晴れて障害者として公私ともに認められ、障害者として生きていくことになった筆者ですが発達障害という隠れ蓑をいいことにやりたい放題の日々を送っていました。
「~ができないのは発達障害のためである」そんな態度で毎日を過ごしている筆者について、隣にいる妻はどう感じていたのでしょうか?想像しただけで恐ろしい気持ちになると思いましょうが、なんと筆者は特に共感能力が欠落している節がありますのでまーったくわかっていなかったのでした。

発達障害だからといって何をしてよいのか全く分からず、とりあえず規則正しい生活を送っていればいいかなぐらいに考えていました。
早寝早起き、といっても0時寝の8時起きぐらいでしたがやってましたね
長い間引きこもり状態であまり外にでていなかったし、外に出る練習として隣の駅まで行って図書館などで本を読んだりして過ごす日を作って試行錯誤してました。
その時にとても役に立ったアイテムがありました「ランチパスポート」という本で、
記載されているお店にその本を見せると割引してくれるというものでしたがこれでずいぶん外出するモチベーション維持できたように感じられます。
ランチパスポートは期間が定められていたのですが、次々と続編が出版されてかなり長い期間、外に出る練習のお供として役に立ってくれました。

外出する日はまだいいのですが、問題はそれ以外の日です。
「外出しない日=休み」というトチ狂った考えの持ち主ですので、相も変わらずアプリプリプリの日が続いていました。
遊び歩いては家でぐーたらしている奴がいる一方、無職でこの先の収入についての不安を抱えつつ、一家の家計をやりくりしている妻ですが、本当に一生懸命この先の生活についてあれこれと考えてくれており、いろいろと調べたりしてくれていまいしたが、アプリに夢中の筆者はテキトーに聞きいたり聞いてなかったりしていましたのでとうとう堪忍袋の緒がついに切れてしまったのです!
(本当はもっといろんなことがあったため堪忍袋の緒を切ってしまったんですけどそれを書くと私への同情票がゼロどころかマイナスになるので割愛させていただきます。皆様の想像にお任せします。)

ついにアプリ禁止法が施行され、あえなく御用となったのです。
(アプリゲームは禁止されましたが、3DSとかPS4とかのゲームはOKなのでご安心を)

第六話 ついに発見!?発達障害

発達障害の疑惑が高まったところでさぁどうしましょうというのが常である。
巷では診断を受けろーなどと簡単にいってくれるが発達障害の診断がきちんとできる医者がどれだけいるのだろうか?かといって未診断では診断も受けてない、にわかのくせにと発達障害間の差別が始まってしまうのも悲しいところだ。しかしながら筆者は幸いにも信頼できそうな医者を発見できた。(注釈を入れる必要もそろそろなくなってきたと思いますが見つけたのは妻です)発達障害の診断を受けたいと申し込んだ(Q.申し込んでくれたのは誰でしょう?)ところ幼少のころの様子やなんかをまとめてきてと言われ、全然覚えてない筆者はあてにならないので旧家族にも協力を要請してみたが、お察しの通りである。
見当はずれに的外れ頓珍漢な文字の羅列がよこされただけであった。しかたないのでそれを元に再度編成しなおしたりしてみたが結局そのまま提出したので診察の場では口頭説明による補足をしまくって(妻が)事なきを得たのであった。兆候はありありとしているということで検査を受けるとことになった筆者。検査の予約をしてその日は終わったのであった。

発達障害の診察に必要なものとしていわれたのは以下2点でした
母子手帳
・幼少のころから現在まででどんな様子だったか、どんな不都合があったか、どんなこだわりがあったかをまとめた資料

検査の日、ウェイスとやらを受けたと記憶している。
このことは妻には秘密にしているのだが、検査員がJD風の美人だったため正常な測定はできていないのではないか(本来の力以上のものがでてしまったのではないか)と私は危惧している。
書いたり、話したり、計算したり、物語を作ったり、積み木をしたり、様々な検査を受けたが結構な時間がかかるので体力に自信がない場合はその旨伝えて休憩をはさみながらやっていきましょう。

検査の結果、なんとか広汎性発達障害ADHDの診断を受けたのでした。
そうそう、この時に漸く肩の荷が下りたというか、「もう無理して人間のふりをしなくていいんだよ」と言われたような気がしてとても楽になったことを覚えています。
それまでの私はどこか無理をしたり、一般的な他者と違うことが気になっていたことを思い出しました。そのために中二病をこじらせてしまっていた時期もあったりして自分は他のくだらない人間とは違うんだ!と本気で思っていた時期もありましたが、あながち間違っていたことではなかったんですねぇ。(そもそも人間でなかった!)しかし社会にうまく溶け込もうとしたり会社では他の人ができることがなんで私にできないのだろうとか3秒くらい悩んだこともあったなぁと思い返してみて、いろんなもの背負ってたんだと改めて思いながらその荷物をすべて捨ててやったものです。

「性格だからねぇ」「本人が自覚しないと」「こだわりでしょ」これらは医者(今の主治医)に言われた言葉ですがとても楽になりました。変えられないもの(性格やこだわり)はそのままに、変えられる(自覚していく)ところは変えていく、そういう指針を得た筆者はついに次のステップに踏み出す時がやってきたんだ!と感じざるを得なかったのです。

漸く発達障害の認定を受けた筆者、ここから怒涛の快進撃が始まる……わけもなく、遊び呆ける日々が続くのでした。
なんでやねん!

この時はまだ他のクリニックに通っていたため、ここはメインではありませんでした。
通っている病院と診断を受けた病院が異なるとあとあと面倒なことになるので、可能ならば二次障害でやられてしまう前に発達障害の診断を受けて一本槍でいけたら各種手続き系が楽なんですけどね、そう簡単にいけたらみんな苦労していないって話ですよ。ほんとに。

A.妻です。(知ってた

第五話 光明はいつさすの?今でしょ!

職を失ったというのに余裕の様子で過ごしている筆者とは対象に将来への不安と現状の変化のなさとアプリプリプリに辟易している妻が一つ屋根の下で過ごしているのであった。
この時の妻の心労を思うと大変申し訳なくなると思いませんか?
ぜひとも想像してみてください。その上で妻への激励の言葉をお寄せください。(合わせて筆者への侮蔑の言葉もお待ちしております)
人としてどうなのかという意見もありますが、実はこれがのちの発見につながる大きな伏線になっていますのでこうご期待!?

うつ状態の改善にといろいろと本を提供してくれた妻、その中に「ツレがうつになりまして
というものがありましたがこういう漫画形式だと非常にわかりやすいですよね。
しかしこれを読んでみてもピンとこない、ピンとこないどころかこれは妻じゃ!ということで意見が一致したりしなかったりしましたが、結局なんだかなぁということでそこでは終わってしまったんです。

一体どうしたものかと手をこまねいているふりをしてアプリプリプリの筆者と、疲労困憊ながらもどうにかこの状況を打破しようと気力を振り絞って様々な可能性について調べてくださいましたところなんと!あるマンガの発見に至ったのでございます。
それがあの「旦那さんはアスペルガー」著者:野波ツナ であったのです。
そこにかかれている旦那さんことアキラさんの様子はまさしく私の生き写しのようなものでありました。そうなれば疑惑が確信へと変わるまでには大した時間はかかりませんでした。

アスペルガーって何ぞやとか受動型とかたぶんそういった説明はここの読者には不要だと思うので大幅に割愛したいと思いますが、「筆者のことが書いてある」という共通認識が持てた私たちは一筋の光明を見つけて安堵するのでした。

第四話 障害者手帳取得までの道のり

さて、無事に職を失った筆者が事務手続きのために最後の本社訪問した時にどうしてこうなった的なことを人事にきかれたので「あの人がいるからです」ってはっきりと言えたことだけは覚えているし、今までやめたいろいろな人全員あの人のせいですとも言えた。
少しだけ新人くんのことは気になりながらも颯爽と去る私に上司からのひとこと「うちには中途採用制度もあるからお前が戻りたかったらいつでも戻ってこい」には
「だれがいくかボケ!二度とごめんじゃ!はよ潰れろ糞会社が!(はい)」と元気に返事をしてさよならしました。

半年が経ったんだなぁなどと感慨深い雰囲気を出しながらアプリプリプリの日々を過ごしていた筆者ですが突然思い立ったように(嘘、あまり覚えてないだけ)障害者手帳がほしいと駄々をこね始めます。しかもその理由が障害者割引制度を利用したいがためという不純な動機であったので、当然妻は怒ります。「障害者をなめんな」ごもっともな意見ですがこのときの筆者は障害者手帳を手に入れることしか考えていないため聞く耳持たずです。主治医に即相談し、役所行ったり、診断書書いてもらったりして申請するところまでなんとかこぎつけました。(全部一人でやったみたいに読めるかもしれませんが、もちろん妻主導です)申請が通らなかったらそれはそれでいいと思っていた筆者、人の苦労を一体何だと思っているのでしょうか?
障害者手帳精神疾患の初診日から半年経過で申請できます)
(申請方法は最寄りの役所か検索して調べてください)

しばらくして(2か月か3か月くらいだったと思う)、障害者手帳を入手した筆者は小躍りして、美術館や動物園巡りを楽しむのですがそれはまた別のお話。

職を失って直ちにやらなきゃいけないことは失業保険の手続きですが、まだ傷病手当が欲しかった筆者は失業保険の受給時期をずらしてもらうことにしました。傷病手当がもらえる間は延長したほうがいいですよ。何事も焦りは禁物です。かくいう私もこの制度と上記障害者手帳の取得を行ったおかげで後々まで気を楽にして過ごすことができました。

第三話 お知らせは突然に

休職してから5か月目に差し掛かろうとしていたある日、会社から連絡が入る。


休職期間は半年という規定なので来月までにめどが立たない場合は自動的に退職扱いになると。

 

ふむ、そういえばそんなことが規定に書いてあったようななかったようなという感じで妻に報告するやいなや!どっかーんである。詳細は割愛するがなんで先に言わんのか、あー先に調べておけばよかった等とおっしゃっていたと思います。

しかたないので旧親(絶縁して筆者の血縁は根絶したので便宜上この表記とさせていただきます)に相談にいやいやながらいったものの
「あら、辞めるの?あっそ」みたいな感じで特に何もなく、何もなく、何もなく、人としてどうかしてるが、もうあきらめの境地である私はいつも通りのことだと思ったのですが妻はそうは問屋が卸さないのであって、その後もいろいろと大変な感じでこんなのと接することは百害あって一利なしという結論がでましたのでさようならということになりました。
(本当に何もないならいいんですけど、何もないどころかウンコを投げつけてくるそんな感じですので、はい。詳しいことは割愛しますが本当にpgrです)

こうしてなんの進展もないまま職を失った筆者ですがこの時もまだ、傷病手当あと一年あるもーんなどと呑気にアプリプリプリやっているのです。

いったいこいつは何なんだということで妻は疑惑の目を向けてくるのです!(この疑惑の目が後ほど発達障害につながるのでまさに先見の明である)そんなこともつゆ知らず、筆者はまだまだアプリプリプリどっぷりはまっているのでした。しかも悪いことになぜか携帯電話をスマホにかえてしまっています。スマホIpad二刀流でアプリプリプリの度合いはますます加速していく一方なのでありました。
このころ、うつ状態に目を向けつつも他の可能性を示唆し始める妻、失感情症(シゾイド)なるものを発見して、すごーいこれじゃん!などとはしゃいだりしたが当時の主治医に否定されたりしてなんだかなぁとかなっていたような気がします。

第二話 休職期間の過ごし方

さて休職期間が始まったのはいいのですが何をして過ごしていいやらわからないんですよね。医者からは休めといわれ、妻からも特になにもしなくていいといわれ、一日ぼーっとしているわけもなく、「何もしない」ということが「できない」ことが今になってよくわかりました。

一体全体何をしていたかというと、通称スマホゲームと呼ばれるアプリゲーム三昧の日々を過ごしていました。一つ始めてはスタミナの待ち時間を埋めるために別のを始め、そのスタミナ回復時間を埋めるためにまた別のを始めと、増えていく一方のスマホゲーム、となると最後はどうなるのかというと一日中スマホゲームのことだけを考えている状態になり、

(冗談じゃなしに、本気でスマホゲームのために生きていたんだよ。寝る時間や食事の時間などの生活時間をスマホゲームありきで考えてしまうそんな状態のことだよ)

スマホゲームのスタミナやイベント時間中心に生活するようになります。これを依存状態といい、非常に馬鹿げているが危険な状態であったのです。当然、妻のことや家のことなどまったく頭から抜け落ちてしまいます。するとどうなるか読者諸君のお察しの通りに家庭崩壊です。喧嘩の絶えない日々、酒やドラッグならぬスマホゲームへの依存ばかり強まる私、そんな環境が身体や精神によいはずもなく、私の心身は改善の兆しを見せることはありませんでした。当たり前だ!

しかしながらそんな大変な状況下において私は一体何を考えていたのかというと、傷病手当が1年半支給されるしそんなに焦らんでもええがな等とお気楽な考えでアプリばかりをプリプリやっていたのでした。復職するかしないかとか特に考えていない様子で!

Oh It's so Silly!