中途発達障害はこうして生き残る

社会に出てから発達障害と発覚したことを中途発達障害と題し、中途発達障害者である私の生き残りかたをメインに記すものである

第十一話 社会復帰までの時間を有効に

求職のデッドリミットが伸びた私は一旦立ち止まって新たに就職活動への道のりを考えました。まずは体を慣らさなくてはいけませんね。いくら外出の練習をしていたからと言っても、所詮は隣町に遊びに行っているようなものです。社会復帰したら電車にものるかもしれません。緊張感のある職場かもしれません。集中力が必要な仕事かもしれません。今の自分がどれだけできるのか(どこまでなら通勤できるか、どの程度の緊張感なら平気か、集中力はどれだけ続くか、そしてそれが持続できるのか)といった視点での実験が必要だと思い、リハビリを行うことにしたのです。(この辺りは「自覚する」の領域ですね)

リハビリについて無い知恵を絞って考えたところ(こういうことは一切妻に相談しないで自分一人で決めてしまうところがアスぺっぽい)
基本的には夜0時までに寝て、朝8時までには起きたいという以前からの生活リズムに加えて、日中は適度な緊張感のある場所で何かに集中する時間を設けたいと思いました。
そしてできれば電車に乗って移動するというまさに社会人のシミュレーション的な内容をリハビリに盛り込もうとしてたどり着いた答えが

「裁判傍聴」

まじかよ、あいつ頭おかしいぞという声が聞こえてきそうな雰囲気を感じたりもしますが話を進めるとですね、裁判傍聴は理想的なリハビリ環境だと思ったのです。
そしてこれが万人に通じるリハビリ方法だとさえ感じていたのです。


1 概ね最寄りの裁判所までは電車で行く必要がある
2 平日毎日裁判が行われている
3 最初の裁判は9時ごろと朝も早め
4 裁判所の雰囲気は適度に緊張感がある
5 裁判内容を集中して聞くことができる(自分の興味のある事件を選べる)
6 夕方までやっているし、好きな時間で切り上げることもできる

以上のことからこれが理想的なリハビリだと信じてやまなかった筆者は意気揚々と裁判傍聴を続けるのでした。